(放課後チャイムも鳴って早々に帰ろうとしたのだが、昇降口に置いてあるノートの元へ寄り道。パラパラと大学ノートを捲れば見慣れた文字が目について、暫し考えた後に一つの賭けに出た。ノートに何やら書き込めば急いで校外のコンビニへ。数分で買い物を終え校外へ出ていく人の流れに逆らって校門前へ。)…よっこちゃん、気付いてくれるかなぁ?(なんて呟き誰にも聞こえていないだろうけれど。――金色の髪が風に揺れた。)
(放課後になり帰宅しようと靴を履きかえ、大学ノートに帰り際目を落とせば日頃から構ってもらっている人物の書き込みに目が留まった。それから、下駄箱でキョロキョロ視線を動かしてみるも、それらしい人物は見つけられず。すれ違ってしまっただろうか、と校門まで向かえば、目印の金髪を発見。)キラリン!!キラリンだ!?キラリンでしょ!?(キラリン3連発。目を輝かせながら、答え合わせを求めて話しかけた。これで人違いだったとしても、笑って誤魔化すつもり。)
(門にもたれかかって顔も知らない相手を待つ。大丈夫だろうかという不安半分、彼女なら…という期待半分。待つこと数分、ツインテールが良く似合う少女が近づいてきて。「キラリン、」と己に付けられたあだ名が呼ばれれば身体を起こしてにっこりと微笑んで。)そうです、キラリンですー。よっこちゃんですよね?よっこちゃんじゃなかったら困りますけど。(けらりと笑ってそんなことを。内心は彼女が来てくれたことに安堵しているのだけれども、そんなことは全く表情に出さずに。)あ、遅くなっちゃいましたけど誕生日おめでとうございます。急だったんでこんなもので悪いんですけど、受け取ってもらえたら嬉しいですー。(彼女の目線の高さに持ち上げたのは先程買ったコンビニの袋。中にはチョコやらクッキーやら甘いお菓子が。妙に期間限定の物が多いのは気のせいではないだろう。)
わ〜い!当たった〜!(イエイ!と手のひらを彼に向けて出してみる。ハイタッチを求めているようだ。)よっこちゃんだよ!こんなツインテールが似合う女の子なんて、よっこちゃんくらいしかいないよ!!(自意識過剰気味に大袈裟なほど大きく頷いては、よっこちゃんアピール。くいっと両サイドの髪の毛を持ち上げては、にひっと笑ってみせた。)わー!え!?誕生日プレゼント!?わーマジで!?よっこに!?(視線を彼の顔とコンビニ袋とを忙しなく行ったり来たりさせながら、最後はしっかりと彼を見つめて「ありがとう!」そうお礼を告げるのだ。)ねえねえ、何買ってきたの!?キラリンセレクト気になる〜〜!よっこ甘いの好きだよ!!(期待に満ちた眼差しと楽しそうな声色で、ちゃっかり中身の確認を催促しようか。)
当たりましたー。(向けられた手に意味を察して、小さく音を立てながらハイタッチ。「痛くなかったですか―?」とフォローも忘れずに。)そうですねー。とても良く似合ってて可愛いです。流石よっこちゃんですねー。(にっこりと笑顔を真っ直ぐに向けて。照れた様子が見られないのは慣れているせいなのだが、それは本心から思っていることを言葉にしないのは勿体ないという考え故で。)はい、どういたしまして。中身ですか?かぼちゃのクッキーと紫芋のラングドシャと栗のチョコケーキとお芋のワッフル…そんなところですかねー。(他にもチョ○ボールやらア○ロやらた○のこの里やらといった定番商品が入っているのだが、面倒らしくそれは省略したようだ。)じゃあ帰りましょうか、ずっとここにいる訳にもいかないですし。どこに寄り道します?駅の方でぶらぶらお店見るのも良いし、喫茶店とかファミレスでお喋りするのも楽しそうですよねー。(考えるだけで楽しいのだろう、へらへらと表情崩して。そして彼女に決めてもらいたいらしく、こてりと首を傾げて。)
うぇ〜〜い!(妙なノリで若干低めの声をお腹から出してハイタッチ。「ぜ〜んぜん!」と彼の気遣いに笑顔で答えつつ、ノリよく返してくれたことに両頬を持ち上げてご満悦。)ぶはっっ!!そーなの!!よくわかってんじゃん〜!(笑)キラリンはいいこだね〜?(否定など一切されずに返ってきた言葉に、この女は有頂天。気持ちよくなったのかウハハと少しだけ照れつつも笑いながら、ヨシヨシと彼の頭を撫でようとほんの少しだけ背伸びしてその前髪に触れよう。)あ〜〜ん!どれもよっこが好きなやつじゃん〜!すごっ!エスパー!?(中身を自分でも確認しつつ、告げられたラインナップに瞳を輝かせては、うっとり。)うん!帰ろ!あ、よっこね〜寄りたいところあるんだー!ってことで、デートしよ!(放課後デートなんて勝手に称して、誘い出せば彼の服の裾を引っ張って歩き始めよう。)
事実ですからねー。でもありがとうございますー。(伸びてきた彼女の手が己の前髪に触れたなら、撫でやすいようにと少し頭を下げて。髪に隠れて見えているかはわからないが西野の表情はとても嬉しそうだ。例えるならば、主人に撫でられて喜んでいる犬のように。)好きなら良かったです。秋の味覚に弱い女の子って多いですからねー。それに、よっこちゃんは期間限定とかって好きそうな気がしたので。(彼女とは今日が初対面だ。だからノートから受けていた印象だけで選んだのだが、どうやら間違っていなかった様子。その事に満足げな表情を。)デートですか?よっこちゃんとデートなんて光栄ですー。どこ行くんですか?(彼女の歩調に合わせて歩きだし。しばしそのまま歩いていたが、何を思ったのか彼女の手をそっと服の裾から離して己の手で彼女の手を握り。)デートですからねー。(悪戯な笑み浮かべて一言。まぁ、すぐに「冗談です。」と放すのだが。)
(頭を少し下げてくれた彼に、ふはっと笑みを零せば覗かせるのは悪戯心。優しかった手つきは一変、ワシャワシャとその前髪を撫で回せば振り払われるかこの女の気が済むまでくしゃくしゃにしてしまうのか。)キラリンって従順な感じだよね〜?やっぱレトリバーだ!でもなんか、意地悪したくなっちゃう!(にひっと口角を上げて目を細めながら告げる言葉は彼にどう響くだろうか。そんなことを気にするそぶりもなく、思ったことを楽しげにこの女は口にするのだ。)秋はね、やっぱ食欲の秋だよ!!あ、マジでエスパー!?期間限定とかほんと大好き!コンビニで見かけると絶対買っちゃう!(笑)どこ行くかは着いてからのお楽しみ!こっからすぐだよ!(なんて、ぐいぐい彼を引っ張っていたら不意に繋がれた手に視線を落として眸をぱちり。今度は彼の顔を見つめては、冗談なんて言ってすぐに放されたものだから思わず)ふはっ!デートなんだから、こんまま繋いで行こうよ!グイグイ行こうぜ!(楽し気な笑みを浮かべてはもう一度彼の手をとって、握りしめたのならデートっぽく寄り添って「カノジョみたい?」なんて上目遣いバッチリでぶりっこしてみせた。)
(頭を下げれば聞こえてきた小さな笑い声。何かと思ったのも束の間、ワシャワシャと撫でまわされる髪。驚いて小さく目を見開いたものの、動かず彼女にされるがままに。彼女の気が済んだのなら顔を上げて。)よっこちゃんやりすぎですー。(とは言ったものの勿論怒ってなどいない、くすくすと笑いながらさりげなく髪を直し。)従順そうとはよく言われるんですよねー。あんまり自覚ないんですけど。意地悪ですかー?そんな事されると僕だってやりかえしちゃうかもしれませんよ?(口角上げる相手に対抗するつもりなのか、逆ににっこりと微笑んで彼女のツインテールに手を伸ばした。)読書の秋も良いですけど、僕の読書は季節を問わずなのでやっぱり食欲の秋ですよねー。エスパーではないですよー?なんとなくです。僕も期間限定に弱い方なので、同じ何かを感じたのかもしれませんねー。(冗談で手をつないでみたけれど、ノリの良い彼女は全く嫌がらなかったようで逆に自分から繋いでくる彼女にくすりと笑みを零し。寄り添う彼女の頭を軽くなでてみようか。)こんな所見られたらよっこちゃんファンに怒られちゃいますねー。(なんて彼女が嫌がっていないのならもう自分から止める気はないのだけれど。)
ふははっ!どだ!(やりすぎなんて言われても、満足そうな笑みを浮かべては腰に手を当てて妙に偉そう。直されつつある髪を見ながら「あ〜〜せっかく弄ったのに〜!」なんて声をあげるのだ。)だってめっちゃ優しいじゃん!?てか、これだけは絶対イヤとかそういうのない??本気で嫌がるところを見てみたくなるっていうか…まあそれやったらキラリンに嫌われちゃうだろうから出来ないけど!(笑) …ハッ!!(気配を察知。素早くしゃがみ込めば顔の前で両腕をクロスさせガード。「やめたまえ。このツインテールに触れると感電するぞ!」と妙なセリフで脅してみた。)……読書の秋?え、キラリン本読むの好きなの?なんか意外かも…?てかそれだとよっこは年中食欲あるから食欲の秋じゃなくなる〜(笑)あ、一緒だ!期間限定って言われるとさ、この先食べられないかも!って思って絶対買っちゃう〜!(コクコクと彼の言葉に何度も頷けば、完全同意を示した。それからカレカノごっこをして遊び、頭を撫でてもらえば口角を上げた。「その辺の陰で地団太踏んでるよ、きっと(笑)」と勝手にファンを作り出す。そのまま歩いて向かった先は、広めの自然公園。公園内にはワゴン販売もあり、この女が寄りたかったところである。)ハイ!三択です!たこ焼き、クレープ、ジェラート!この中で今一番キラリンが食べたいものは!?(順に指を立てながら、ずいっと彼に迫った。)
(声をあげられれば「ごめんなさい。」なんてくすくすと笑みを返しながらも手は髪を元通りに。)優しくしようと努めてはいますけどねー。嫌な事ですか?よっこちゃんに泣かれることです。(真剣な表情で彼女を見つめてそんなことを。決して嘘はついていないが、その表情に彼女はどう思うだろうかなんて内心思っているのだけれど。彼女の髪に触れようと手を伸ばしたものの、どうやら気付かれてしまった様子。不思議な台詞を吐かれれば、けらけらと笑いながら潔く手を引っ込めて。)感電は嫌ですねー。仕方ないので諦めますー。あぁ…僕、こう見えて本好きなんですよー。実は家の近所の本屋さんとか図書館にはよくいたりするんです。食欲が通年なら、じゃあ、よっこちゃんは何の秋にしますか?芸術とかはどうですー?(こてりと首をかしげて。芸術と言った事には深い意味はなく、ただなんとなく思いついたからである。)わかりますー。後は人との話題になるかなとか思ったり、通常のとどう違うんだろうと思ったりするとと手が伸びちゃいます。(気が合ったことに嬉しく思いながら「あの四文字は魔法ですよねー。」と続けて。――束の間の恋人につられて来たのは自然公園。3本の指を立てて迫ってくる相手にくすりと笑みを零してから3つの屋台を順に一瞥し、暫し思案を。)どれも魅力的だなぁ…うーん…でも今日はクレープの気分ですかね。ちなみによっこちゃんは何の気分ですかー?(彼女次第ではあるが、二人でクレープを食べるもよし。別々のものを食べるもよし。と問うてみて。)
えらい!!やっぱ女の子には優しくしなきゃだめだよね〜!わかる!!よっこも優しくされたいもーん!(なんてコクコクと何度も首を縦に動かせば彼の言葉に完全同意。それから続いた言葉に双眸をパチパチと瞬かせれば「ぶはっ!!大丈夫大丈夫!よっこ泣かないも〜ん!」と笑いながらバシバシと彼の背を叩いてはお気楽な返事をした。真剣な表情には気づかないフリをして、大袈裟に笑うのだ。)フッフッフ!おりゃーー!(彼が諦めたのを見計らって、ツインテールを両手で持ちながら突撃。感電攻撃を始め、髪の毛をぶんぶん振り回してみた。彼にヒットするかどうかは謎だけど。)そうなの?意外!本屋とか漫画と雑誌買いにしか行かないし…図書館とかあの静かな雰囲気にイーッてなって無理だ、よっこ。 ん〜芸術?芸術!?美術館とか行く感じの!?(予想しなかった言葉にこの女は過剰反応。びっくりして「よっこに似合うかな!?」と挙動不審気味に尋ね返してみるのか。)だよね!友達が先に買ってたりすると、しまったー!遅れた!!って思う!ほんっと、魔の言葉だよ!(自然公園で放課後買い食いデートを決行しようと彼を連れてやってきたわけだが、選択肢を挙げ彼に選んでもらうところまではよかった。ハッと何かに気づき、ババッと顔を上げれば)待って!!隠し四番!!キラリンがくれたお菓子を一緒に食べてよっこの誕生日を祝う!これも混ぜて!!(慌てて付け足した選択肢にもう一度、彼に考える時間を与えよう。その間指は四本立てたままだ。)
女の子は繊細ですからねー。勿論、よっこちゃんにも優しくしますね。(にっこりと笑み浮かべて小首傾げ。大袈裟に笑う彼女に「よっこちゃんは可愛いですねー。」なんてくすくすと笑うのか。)…!うわっ、(気を抜いたところに襲ってきたツインテール。一瞬驚いたものの、彼女のおふざけに「やられましたー。」と楽しそうに一緒にふざけ始めた。)よっこちゃんは確かに文庫本より漫画ってイメージかもしれません。図書館のあの静かな雰囲気も、慣れれば落ち着くんですよー。美術館行ったり、キャンバスに絵を描いたりですかねー?(挙動不審な彼女をにこにことみつめながら「あ、よっこちゃん、ベレー帽似合いそうです。」と段々芸術から離れていってしまうのか。)友達が先に買ってたら、おすそ分けをいただく方法を考えちゃいます、僕。(というのは冗談なのか、本気なのか。――自然公園に連れてこられ、選択肢から選んでみた。と、付け足された四番目の選択肢。)じゃあ、隠し四番にしましょう。それが一番楽しそうですー。それなら飲み物が欲しくなりますね。何が良いですかー?(ぐるりと周囲を見渡して自動販売機があることを確認すればそう言って。)
ふふん〜優しくしてもらえると嬉しくなるねー!(にんまりと笑みを浮かべたのなら彼の言葉に双眸を瞬かせ「あったりまえじゃーん!」なんて大きく笑いながら彼の背中をバシンと叩くのだ。)フハハハ!ツインテール怪人の勝利!!(どこか誇らしげ。この怪人は彼をやっつけられて大変満足しているようである。)うん、漫画しか読まない。(キッパリ)わ!?キラリンまじで芸術肌じゃん!!美術館とかぶっちゃけ行ったことない(笑)図書館もやっぱハードル高いよお〜〜〜(えーん)あ!ベレー帽なら持ってるよ!!今度かぶってるよっこの絵を描かせてあげる!(笑)お裾分けを狙うキラリン…やるな、おぬし??(にやり)隠し四番にけって〜い!コーラ!(ちゃっかり彼におねだりしたのなら戻ってくるのを待とう。そして彼が用意してくれたお菓子を食べながら放課後をデートを楽しむのだろう。きっとこの日のことはこの女にとってかけがえのない思いでの一コマになるのだ。)
そうですよね。誰かが嬉しくなってくれると自分も嬉しいですし、そう考えると自然と相手には優しくしたくなります。(なんてくすりと。「当たり前」と言われればと表情和らげ笑う彼女を見遣り…と背中叩かれればその勢いに驚いたが、すぐに彼女と一緒になって声を出して笑うのだ。)一般ピープルの僕はツインテール怪人には敵わないですー。(負けたからか、手を目元に当てて泣いているふり。もちろん格好だけだし、口元は笑っているのだから彼女にもおふざけだとすぐにわかるだろう。)漫画も面白いですよねー。でも、ストーリーが面白いって評判でも絵が自分の好みじゃないとなんとなく避けちゃうとこあるんですよね、僕。そうですかー?芸術肌ではないですよ。単なる本の虫です(笑)ぼくも美術館は縁がないですねー。よっこちゃんは絵を描いたりが好きそうかなって思っただけなんで。うーん…ベレー帽をかぶったよっこちゃんは可愛いだろうし見たいですけど、絵を描くのは苦手なんで遠慮したいです。その代りに写メ撮ります!(と妥協案を出したつもり。隠し四番に決まったのなら「コーラですね。」と自動販売機へ向かい。すぐに彼女の分のコーラと自分の分のレモンティーを買ってくれば、彼女の誕生日パーティの始まりだ。乾杯の前に歌ってみたハッピーバースデーは多少音がずれていたようだが、彼女はきっと喜んでくれるだろう―とこれは勝手な想像だが。ともあれ、楽しい放課後は彼女と共に過ぎていくのだろう。)