(お昼休みの屋上庭園、春の日差しの温かさに―)

(普段スポーツは体育の時間に体を動かす程度で決して得意とは言えない宮元は、生まれつきなのかそれなりの柔軟性と瞬発力はあるものの、持久力はほぼ無い。項目の中に長距離が無くて良かったと心底思いつつ、なんとか午前中のテストを終えお昼を済ませて向かった先は屋上の小さな庭園。普段体を動かさない宮元は午前中で結構疲れが溜まり、植物に癒されようと思ったのだ。)お天気もいいですし…気持ちいいです。(屋上へ出ればスポーツテストの為に何時も下ろしているくせ毛をポニーテールにした髪をふわりと揺らしていく。)…ふふっ、相変わらず元気そうで良かった。(春は植物たちが芽吹き綺麗に花を咲かせ『寒さに耐えて頑張って咲いたのよ。綺麗でしょ?見て見て』と話しかけているようで、しゃがんで春の花を見ていると自然と頬が緩んでしまう。雑草をちょっと抜いて、花をそっと撫でてから近くのベンチに座り、改めて全体を見れば春色に染まった庭園は青空とのコントラストで輝いているようで、)やっぱり癒されますね…。(ぽつりと呟き見入っていたのだけれど、癒されてしまえば午前中の疲れと食後の満腹感と春の日差しの温かさで眠気を誘う。ふわり、春風も優しく頬を撫でポニーテールのおくれ毛を揺らし、背筋を伸ばし座ったまますぅっと眠りの世界へと誘われた。)

(座学はてんで駄目な脳筋松原、今こそ本領発揮とばかりに好成績を収めていく。夢中になって良い汗をかく頃にはお昼休みになっていた。食堂で仲の良い友人グループとご飯を食べながら「なぁー、俺まだ屋上行ったことねェんだけど、食べ終わったら行ってみね?」と誘ってみたが何故か却下されてしまって。それでも興味があったので一人で長い階段を上がって屋上に出てみることに。青空に春風が心地よくて深く深呼吸をしてから、きょろきょろと辺りを見回して。最初に目に留まったのは庭園だが、それよりも松原の目を惹いたのはベンチに腰掛けた少女だった。声を掛けてみようと思い、近付いて様子を見てみる。背筋は伸びているけれど眠っているようだ。彼女の隣に…と言っても、あまり近くに座ると起きた時に不審がられると思われたので、少し隙間を開けて座り目を閉じる。少し休憩するぐらいの感覚だったのに、あまりに気持ちが良かったためか驚くほど早く彼女と同じく眠りの世界へと向かうのだった。)

(いつの間にか心地よい眠りに入ってからどれくらいの時間が経っただろうか。それほど経っていないはずだが、春風の悪戯によりおくれ毛が頬を擽り、くすぐったさでゆっくりと瞼を上げた。)ん…あ、いつの間にか眠っていたのね。(くすぐったかった頬にかかった髪を指先で払い、ふと先ほどまで無かった隣の気配に気づき、視線を移せば先ほどの自分と同じように心地よさそうに眠りの世界に入っているお隣さん。)え…いつの間にいらしたのでしょうか?(驚きでぱちりと瞬き一度動きを止めたものの、日差しが温かいとはいえこのまま寝ていたら風邪をひいてしまう可能性もある。)あの……朝ですよー。(心地よい眠りから引き起こすのも申し訳ないけれど起こすことに決め声を掛けたはいいが、なんと言って起こせばいいか迷った挙句に出たのはそんな言葉で。彼を覗き込みながら目の前でひらひらと手を振り、気配でも起きるかと。)

(疲れている自覚なんてなかったのに、春の陽気に負けていつのまにか居眠りをしていた。とはいってもまだ眠りは浅い。隣から控えめに掛けられた声と、手を振る気配でぱちり目を開いて)…んーー…朝ァー?…あれ。寝ちまってたンか。(ふぁ、とあくびを一つ零してぼんやりした頭でぽつり呟くと、立ち上がってググーっと伸び。彼女へと振り返ると)起こしてくれてあざっす!危うく本格的に寝るとこだったぜ。今日すげー天気良いし、あったけェし、マジで昼寝日和ッすね。(ニカッと笑ってベンチへ斜めに腰を掛け彼女に体を向けるようにして)あ、俺、1年7組の松原隼人っていいます。いきなり横座ってすんません。(相手が年上かわからないとき、崩れてはいるが一応敬語を使う事にしている。居眠りから目覚めたら隣に知らない男がいた、というのはびっくりすることだろうと、名乗った後には詫びを入れておくとしよう。)

(彼の目の前で手を振りつつ様子を窺っていれば、彼が目を覚ましほっとして目元を緩め、覗き込んでいた身を起こして、)…正確にはお昼ですけれどね。(自分が言ったにもかかわらず思わず突っ込みを入れながら、彼の動きにくすりと笑って、)どういたしまして。私もいつの間にか寝ていましたし…本当に気持ちい陽気ですよね。お昼寝にはもってこいです。(彼に同意を示してにこりと笑いながら頷いて。彼が座り体を向けたなら、宮元も彼の方へ体を向けて、)松原くん…あ、補習の。(彼の名を聞いて思い出したのは、最近きょうのことばでよく聞いていた補習、という単語で、思わず口に出していたが、失礼なことを言ったかとはっとして片手で口元を覆って。)あ、えーっと…私は1年4組の宮元鈴樹です。鈴と呼んでくださると嬉しいです。いえ、きっと松原くんが隣に座ってくれなかったら、私は昼休みが終わっても寝てたかもしれませんから、座ってくれてありがとうございます。(先ほどの失言を誤魔化す様に自己紹介をして、自らの呼び名をお願いするのは何時ものことで。彼の謝罪には首を横に振り否定をし、思ったことを素直に述べぺこりと頭を下げて。)松原くんは、屋上に用事があったんですか?お昼寝に来た…とか?(スポーツテストの日に屋上に来る人は少ない気がして、小首を傾げ問い掛けた時に、癖のある小さなポニーテールがふわりと揺れた。)

えッ昼?………あー、そういや昼休みだッたよな。(目覚めてすぐは少しぼんやりしていたが、伸びをしたことで意識がクリアになれば彼女のツッコミに頷いて見せて、)そッすね!授業中に寝るより全然気持ち良いぜ。(無意識だったが笑顔でサラリと授業中の居眠りが日常的であることを暴露。再びベンチに腰掛け、隣り合っているが斜めに向かい合う様になろうか。自己紹介をしてからの彼女の反応、たとえ口元を覆っても漏れてしまった言葉は無かったことにはならない。間髪入れず素早く片手を彼女に向けてそれこそ漫才のツッコミの様な動作を)ちょいちょーい!知っててくれたンは嬉しいけど「補習の」っつー覚え方はダメっすよ!…ッて、お前も1年か。宮元サン…じゃなくて、鈴って呼べばいいンだな!(覚えたぜ!と親指をグッと立てて。座ってくれてありがとう、とは予想外の言葉で、頭を下げる彼女には少しくすぐったそうに、片手を首の後ろに持って行けば)あーでも、アレじゃね?今日は授業ねーし、少しくらい再開が遅れても大丈夫じゃね?ま、寝過ぎは良くねーしな、一応、どういたしまして。(はにかむように笑っては謝辞も受け取ることとしよう。)イヤ、別に屋上に用はねーよ、1回も来たことなかったから試しに見に来てみただけだぜ。そう言う鈴は何で屋上にいたンだ?

はい、お昼休みです。朝って言えば起きるかと思わず口に出てました。(朝と言った理由を簡潔に説明して小さく笑って。)…授業中も寝ているんですね。(自分は突っ込み体質ではないはずだけれど、彼の言葉に再び突っ込んでしまったのは、彼の笑顔があまりに爽やかだったからかもしれない。ベンチの座り方に彼の気遣いを感じて、宮元もそれに従うように斜めに向かい合う形になり、彼へと視線を向けて。口を覆っても漏れた言葉は彼に聞こえていたらしい。すかさず突っ込んできた彼の反応の良さに肩を竦ませて、)すみません、思わず…。でも、もう一つ覚えていますよ。私が久しぶりに顔を出したときに松原くんが「すずるん」って懐かしい呼び方を覚えていてくださって嬉しかったんです。(久しぶりに顔を出すのは勇気が必要だったけれど、きょうのことばで皆で遊びのように言っていた呼び名を覚えていて貰えたのが嬉しかったのは事実で、双眸を緩め彼を見つめて。呼び名に対して受け入れて貰えれば、はい、といい返事をしつつ彼に伴うようにグッと親指を立て、嬉しそうに笑って。)そうですけれど、やっぱり遅れてしまうのは気が引けますし…助かったのは事実です。(謝辞を受け取ってくれた彼に嬉しそうに頬を緩め、もう一言添えて。)屋上に来たことが無かったんですね。来てみた感想はいかがですか?私はスポーツテストで少し疲れてしまって…庭園の植物に癒されに来たんです。(屋上へ来た理由を隠すことなく素直に告げ、春色に染まる庭園に視線を移し、陽光を受け綺麗に輝やく様子に穏やかに双眸を緩め「癒されすぎて、いつの間にか寝てしまったのですけれど。」と彼へ視線を移しくすりと悪戯に笑い肩を竦めた。)

あー、まァ昼だって起こされるよりは朝ッて言われた方が焦るしな!(彼女の説明には矢張りうんうんと頷きながら納得した様子。授業中の居眠りに対してツッコミを受けてしまえば「アッハッハ」と誤魔化すように笑うけれど、浮かべた笑みも何処かひきつるようで。彼女からの謝罪の言葉を受ければ、反射的に出した手を引っ込めて明るく笑おう)おッ、そうだな!実は俺も暫くノート書いてなかった時期があッてな。俺と同じ出戻り組みたいな?仲間意識みてーなのはあったし鈴の書き込み見た時は嬉しかったな。ちなみにあの頃俺が付けたあだ名はスズキミヤコだぜ!却下されたけどなァ。(随分前のことを懐かしく思いながらあの日を語る。当時直接会ったことは無かったけれど、最近久しぶりにノートに彼女の言葉が綴られて嬉しかったことも素直に伝えて。松原のものと彼女のもの、立てた親指二つ並べば彼女と同じように笑みを浮かべる。遅れるのは気が引ける、という言葉には「そっか」とだけ返すが、真面目で律儀な性格はノートに綴られた文章から受ける印象そのものだと感じていた。)そーなんだよ、やっと屋上デビューを果たしたワケだ。感想?まァ…良いトコだと思ったな、すげー普通の感想だけど。ッつーか庭園があるとか何気癒しスポットだったンだな。(彼女の視線を追う様に、松原も庭園へと目をやる)あー、鈴は運動部じゃねーから、やっぱ疲れるよな。けど頑張ってて偉いと思うぜ。(視線を受ければ松原も彼女へ向けて微笑み、ぽんと軽く頭に触れて)

無事に起こすことが出来たので作戦成功ですね。(なんて思いついたままを口に出しただけなのに、くすりと悪戯に笑って。突っ込みに対して確実に誤魔化されたのは分かったけれど、眠くなる気持ちも分かるので宮元もにっこりと笑顔で返して。続いた彼の言葉にはゆっくりと一つ瞬き双眸を緩めて、)…松原くんも同じだったのですね。気持ちを分かってくださる人がいるのは心強いです。出戻りを喜んでくださってありがとうございます。(前後の会話が分からなければ若干誤解を与えそうな言葉だけれど、素直に嬉しかったので謝辞を述べて。彼が考えたあだ名を告げられれば思い出して、)…スズキミヤコだと全くの別人です。(淡々とした言葉とは裏腹に想像力豊かな彼を見つめくすりと楽し気に笑い、以前と同じ理由でやはり却下するのだ。屋上の感想を聞けば、)普通でも良い印象なら良かったです。そうなんです、この庭園がすごく癒しなんですよね。園芸部なので時々庭園の整備に来ますけれど、屋上は静かですし穴場スポットかもしれませんよ?(お昼寝の、とは口に出さなかったのは、自分にとっては癒しスポットだけれど、彼を見ていてお昼寝スポットと思ってしまったからで。疲れて癒しを求め喧騒から逃げてきたようなものなのに、頑張っていると言われ頭に優しく振れた彼の手にも癒されてしまって、申し訳ないような、恥ずかしいようなでもやっぱり嬉しい気持ちもあって、ゆるりと頬が緩んで、)…今松原くんにも癒されてしまいました、ありがとうございます。松原くんは運動部、でしたよね?(素直に思ったことが言の葉になって零れ謝辞と共にふわりと微笑んで。確か彼は運動部のようなことをノートで言っていた覚えがあり「スポーツテストで得意なのありましたか?」と問いかけて。)

…やるな。鈴はアレだ、えー………策士?ってヤツだな!(羨望の眼差しを送りつつ足りない語彙力から何とか導き出した言葉。彼女の発した「思わず」という部分は既に忘れ去った模様。)あのノート、暫く書かねーとちょっと不安になッたりするしな。まァ、とにかく鈴が戻ってきてマジで良かったぜ。俺が鈴のことスズキミヤコって呼ンでたら周りのヤツも「ハ?」って思うだろーな。でもあン時は良いあだ名を思いついた、さすが俺!って思ったんだぜ?(楽し気に笑みは浮かべているけれど、あっさりと却下されたそのあだ名。確かに今思えば無いな、と思うけれど、当時は自身があったと懐かしむ様に笑って。)え、園芸部ッて学校中の植物の面倒みてンのか?そりゃすげーや。おッそーだな、たまに昼休みに休憩すンのも良さそうだ。そしたらまた鈴に会えッかもな。(静かで穴場スポットと言われれば、核心をついていなくとも昼寝のことであると導かれる。彼女が時々整備に訪れるというのなら、またここで逢うこともあるかもとニカッと笑って。髪型が崩れないように軽く触れた手を離してから、癒されたという言葉と謝辞にぱちぱちと不思議そうに瞬きをして首を傾げ)え、俺に?そーか?(運動部かという問いには「おう!」と笑って、続く質問にはんー、と少し悩んだ末「走るのが得意だな!シャトルランとか。」とぴんと人差し指を立てて答える。「そー言う鈴は得意なのあンのか?」と問い返し。)

策士、ですか?んー…参謀にしません?(なんとなく宮元の中で策士より参謀のほうがいいイメージを持っていたので、一つ提案をして小首を傾げた時に小さなポニーテールが揺れて。)そうですね、なるべく書くようにとは思っていますが…何を書いていいか迷う時もあります。私も戻ってきて良かったと思います。こうして松原くんとお話し出来ましたし。スズキミヤコって誰ってなりますね、きっと。誰も思いつかないことを思いつく松原くんの発想力は凄いと思いますよ?(あだ名は分からなくなりそうで却下であるけれど、彼の頭の柔軟さには素直に尊敬の念を抱いていることを告げにこりと微笑んで。)学校中…なのでしょうか?私も把握はしていませんが、草花があれば気になってしまうので手入れはしようと思っています。時々来る予定ですし、お会いできたら嬉しいです。(屋上の癒しスポットはお気に入りなので来る確率は高いだろう。その時にまた彼と話が出来たら楽しいだろうと声を弾ませて。自分の言葉に不思議そうな彼に変なことを言っただろうかと、宮元もぱちりと瞬き小首を傾げて、)はい、松原くんに。頭撫でられたの凄く久しぶりでしたし…頑張ってるって言って貰えて嬉しかったですから。(ふわりと微笑みながら思ったことを真っ直ぐに伝えて。宮元の記憶通り彼が運動部だと分かれば、彼らしいなと思ってにこりと笑って、)松原くんは運動神経良さそうですよね…羨ましいです。凄いですね、シャトルラン…私苦手です。私は…前屈、とか?(明らかに運動科目ではない部分が得意なので、自信がなさそうに小さく笑って。)

ンン、参謀ゥ?(首を傾げての彼女の提案に、同じく首を傾げる。それは松原自身が策士と参謀の違いがよくわかっていないという残念な理由からくるもので。しかし結局「いーンじゃね?じゃ、鈴は参謀な!」と笑って答える。なんだかよくはわからないが、彼女がそれを望むならそうしておこうと、どこまでも軽い頭で。ノートの話題では彼女の言葉に「うんうん」と深々頷きながら同意して、最後の言葉には「マジ?冗談でも嬉しいぜ、ありがとな!」と嬉しそうに笑い。)園芸部の血が騒ぐッてヤツか?そーいや今まであンま気にしてなかったけど、この学園花壇多いよな。東京だからか?(松原の出身中学は自然に溢れていた為か、寧ろ人の手により栽培された植物は此処ほど多くなかった。都会になるほど意図的に緑を増やそうとするのだろうか、素朴な疑問を投げて。)おう!また会えたら一緒に昼寝しような!(ふはりと屈託なく笑って)頭くらいいつでも撫でるぜ!それに皆言葉にはしねーけど、鈴が頑張ってるッて認めてるヤツはいっぱいいると思う。(思った事をストレートに伝えることに照れを感じなければサラリとそんなことを言ってのけて。彼女の得意分野の返答を聞けば)まー頭悪くて運動神経も悪かったら雛ノ森に入れてねーしな、俺推薦だし。…おー、前屈かー!体が柔らかいのはすげー大事なことだぜ!だから自信持てよ。(なんとなく自信が無さそうに見えたので、ぽん、と彼女の背中を軽く叩いて笑い掛ける。そろそろ昼休みが終わる、そんな時間まで何気ない会話は続いただろうか。お昼寝と庭園と、それから穏やかな彼女と過ごす時間は疲れを忘れさせてくれて、午後のテストも松原にとって最高のパフォーマンスを発揮できたことだろう。)

参謀のほうが誰かの為に頭を働かせるイメージなのです。(何かの小説の読みすぎな気はするけれど、宮元の勝手な解釈を彼に告げた。提案が認められれば「ありがとうございます。」と嬉しそうに笑って。ノートについて同意を貰えれば自分だけではないのだとほっとして頬が緩み、謝辞に対しては思ったことしか告げていないので「どういたしまして。」と素直に受け取り、彼の笑顔に釣られるように双眸を緩めて。)そうですね…花を見れば綺麗に咲いて貰えたら嬉しいですから、園芸部の血が騒ぐのかもしれません。確かに花壇多いかもしれませんね。屋上庭園とか都会らしいですし。(都会のビルの上は太陽熱の遮断の意味も込めて屋上を緑地にしているところが多い気がして、彼に同意を示しこくりと頷いて。)ふふ、そうですね。今度はちゃんと目覚ましを掛けてお昼寝しましょうか。(屈託なく笑う彼に宮元も楽しそうに同意を示し、気兼ねなく寝るには目覚ましが必要だろうと悪戯に笑って。)いつでも…えと、何か褒められるような事をした時にお願いします。そう…でしょうか?認められているのならば…嬉しいです。(さすがに何もない時に撫でられるのは恥ずかしい気がして、でも次も撫でて貰えるようにちゃっかりとお願いをして。頑張っているのを認められるのは嬉しいけれど、はっきり言われるとどこか恥ずかしくて頬を僅かに赤くして照れくさそうにふわりと笑った。)スポーツ推薦ですか?推薦で入れるくらいスポーツが出来るのはやっぱり凄いです。ふふ、スポーツが得意な松原くんにそう言って貰えると自信が持てます。ありがとうございます。(励ますようにぽんと背を叩いた彼の手が優しく感じて、背筋を伸ばし嬉しそうに笑って礼を述べて。楽しい時間はあっという間に過ぎて昼休みも終わりに近づけば「松原くん、今日はありがとうございました。楽しかったです。またお話しできれば嬉しいです。」とふわりと笑顔でお礼を述べ、屋上を後にするのだろう。屋上での彼とのやり取りと、庭園の癒し、そして少しのお昼寝もも疲れをとってくれたのだろうか。午後からのスポーツテストは宮元にしては何時もよりも少し動きやすく感じ、苦手な分野だけれど楽しそうに頬が緩むことが多かっただろう。)